新・お葬式の作法
碑文 谷創

定価: ¥ 777
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発売日: 2006-03-11
発売元: 平凡社
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お葬式の変化は、本当に急速ですこの本を読んで感じるのは、お葬式というものの在り様の変化が急速だということだ。お葬式が、形式化し、ビジネス化し、簡略化する中で、人の死に触れる機会が急速に薄れている。そのことが、人生の意味を分からなくさせてしまっているのかもしれない。
誰もが通る道でありながら、なかなか考えることが少ない分野だけに貴重な本だとは思います。
お葬式と日本人の現在現代日本のお葬式をめぐる諸事情に、たぶん最も詳しい著者によるコンパクトな新書です。本来的な葬送儀礼から昨今の変化、遺族の心の問題から死と宗教の関係、そしてポイントとなる正しいお作法(といっても、この形式が絶対!というのではなく、状況によりながら可能な限り誠実にそして遺族が安心できるかたちがあくまで追求されています)と、一通り学べるようになっています。一家に一冊、といっても決して過言ではないでしょう。
単なる保守主義ではないのですが(業界の新しい動きも客観的に評価してます)、しかし、今日的な変化に批判的な意見がけっこうあるようです。とくに、いわゆる「お通夜」が、かつてのように近親者が故人との最後の別れのために濃密な時間と場所をじっくりと共有しあう機会ではなく、大勢の微妙な知り合いが集う「告別式」になりつつあることは、いかがなものか、という疑問を投げかけています。
また、現代の日本人の葬儀をめぐる宗教観のゆらぎにも注目しています。これまでは、むろん仏教がほぼすべての日本人の死の文化をおおっていたわけですが、この前提は多少、あやしくなってきています。たとえば、弔辞で「天国」といわれたりします。キリスト教の色合いが、日本的にアレンジされて出てきているのです。今後どうなるかわかりませんが、しかし、遺族がつらい別れを何とかやりすごし、死者の幸福と自分たちの新しい人生のスタートを落ち着いて迎えるためにも、ある種の宗教的な言葉やマナーは必ずみられることでありましょう。
死者を心を込めたお作法で見送ってやりたい、というのが、確かな人情なのです。