

では、コミュニケーション能力が低下しているとはどういうことか。1つには、相手が何を言いたいのか、思っているのかを引き出す能力が低下していることである。もう1つは、自分の伝えたいことを相手にうまく伝えられない、ということである。そこに欠けているのが、論理的な思考と論理的表現能力である。
本書は、コンサルティング会社であるマッキンゼーのエディターとして活動している著者が、「ロジカル・コミュニケーション」の新しい手法について述べたものである。そのポイントは、話の重複や漏れ、ずれをなくす技術である「MECE(ミッシー)」と、話の飛びをなくす技術である「So What?/Why So?」を身につけることである。
MECEは「ある事柄を重なりなく、しかも漏れのない部分の集合体としてとらえること」を意味している。ちょうど、全体集合を漏れも重なりもない部分集合に分けて考える、集合の概念である。「So What?/Why So?」は、よく話をするときに「したがって」や「よって」「このように」などを使うが、それらの言葉の前後で話に飛びがなく、伝え手の結論と根拠、結論と方法のつながりを、相手にすんなり理解してもらうための技術である。「So What?」は「手持ちのネタ全体、もしくはグルーピングされたもののなかから、課題に照らしたときに言えることのエキスを抽出する作業」であり、「Why So?」は、「So What?」したときの要素の妥当性が、手持ちネタの全体、もしくはグルーピングされた要素によって証明されることを検証する作業」である。
これらの技術を何事においても習慣づけることによって、論理的思考力や論理的表現力がかなり向上するはずである。実践に即した問題も随所に載っているので、楽しみならロジカル・コミュニケーションを身につけられる。(辻 秀雄)
論理的思考の入門書
題名からは想像もつかないほど、内容はかなり平易でわかり易く書かれています。
論理的思考を磨こうと考えている方は、まず、この本を手に取ると良いと思います。
コミュニケーションの3要素を理解しました
私がこの本を読んで一番記憶に残っているのは、人と人とがコミュニケーションするとき(例えば、会社では、プレゼンテーション・会議に相当することが多いと思います)に、必ず以下、の3要素を抑えていなければならないということです:
1.テーマは何か
2.話し手の言いたいことは何か
3.結果として、話し手は、聞き手に何を期待するのか
ほとんどの人は、2.「自分の言いたいこと」 = コミュニケーションだと思っています。しかし、その前にまず、聞き手と話し手は、興味のあるテーマ(課題)を共有することが必要です。何故なら、コレ無しには、聞き手は話し手の言っていることに興味を持ってくれませんよね。
また、3.については、「結局、私にどうしろといっているのだろう?」という疑問を持たせてはダメだということです. 助言が欲しいのか、承認を期待しているのか、単なる情報共有なのか、話す前に、これを明示すれば、聞き手の聞く姿勢も変わってきますよね。
論理的に考えることは、「2.話し手の言いたいことは何か」を相手に納得してもらうための手段であって、目的ではありません。私も会社に入ったとき「MECEに考えろ」といわれましたが、その必要性を理解できなかったし、興味も持てませんでした。論理的思考についての本はいろいろあると思いますが、最初に買う本としてはお勧めだと思います。
論理力
自分の意見や調査したことをまとめる能力が高くても、それらに1本筋の通った論理を与え、主張できるだけの力を持ったプレゼンテーションができないことが多い。自分も含めて。
その時にこの本はMECEという方法を与えてくれた
1本筋となるように「重複・漏れ・ズレ」をなくすというセルフチェックを心がけるだけで質がぐんと飛躍する
筆者も言うように、これは「習得可能な技術」だ
ぜひ本を読みながら、自分の仕事に当てはめて考えて、本を行きつ戻りつしてみると理解度があがると思う